スターリングエンジンとは

 

スターリングエンジンの概要

エンジンといえば、すぐにガソリンエンジンを思い浮かべるでしょう。ガソリンエンジンはシリンダーの中へガソリンと空気の混合気体を入れ、これに電気火花を与え、瞬時に燃焼させることでピストンを動かし動力を得るものです。シリンダー内で燃焼させるので内燃機関と云われています。しかし、燃焼が狭いシリンダー内で、半ば強制的に行われるため完全燃焼させることが難しく、一酸化炭素や窒素化合物などの汚染物質を大気中に放出することになります。

スターリングエンジンはこのガソリンエンジンとはかなり動作原理が異なります。同様にシリンダーとピストンを使いますが、シリンダー内に空気や水素、ヘリウムなどの気体を封入し、シリンダーの外部から熱を加え、この気体の温度上昇による膨張力を利用します。膨張した気体はピストンを押します。しかし、ただ単に熱を加え続けるだけでは、気体は膨張したままの状態を維持し、連続して動力は取り出せません。そこで熱して膨張した気体を冷やす仕組み(ディスプレイサ)を組み合わせることでピストンの往復運動を実現しております。この一連の動きをスターリングサイクルと云います。作動の詳細を次に説明いたします。

スターリングエンジンの動作原理詳細

 

圧縮-加熱

 

パワーピストン(緑色)が右一杯(下死点)に移動し左部屋の冷却されたガス(空色)は熱再生器(オレンジ色)を通って右部屋に入ります。この過程でディスプレイサー(黄色)は左に移動開始しており、ガスが右部屋へ入りやすくしています。熱再生機を通過する際、ここに貯えられた熱の一部をガスが受け取り、温度が上昇します。右部屋に入ったガスは急速に温度が上昇し、膨張を開始します。

 

加熱-膨張

 

ガスの膨張により、右部屋にある膨張ガスは熱再生器を通して左部屋に移動し、左部屋の圧力も上げます。膨張した高温のガスは熱再生器を通過する際、熱の一部を熱再生器に与えます。(この状態では右、左双方の部屋とも圧力が上がります。)この圧力上昇により、パワーピストンは左に押され、クランクを介してフライホイールを回転(動力が得られます。)させます。ディスプレイサーが左に移動しますが、パワーピストンを押す圧力には影響しません。

 

膨張-冷却

 

膨張したガス圧力により、パワーピストンは左一杯(上死点)まで移動,またディスプレイサーは右に移動を開始し、左部屋の容積は最大となります。左部屋外郭部には冷水が循環しており、この部屋のガスは冷え,収縮を開始します。

 

 

冷却-圧縮

 

ディスプレイサが右いっぱいまで移動し、右部屋をディスプレイサで占有します。従って、ガスは加熱されません。パワーピストンはフライホイールの持つエネルギーにより、右に移動開始し冷却したガスを圧縮し,熱再生器を通して右部屋へ送り出す準備完了状態となります。 

以上で1スターリングサイクルが完了します。

 

連続動作

 

分かりやすいように、1工程を1秒で表現してみました。

 

スターリングエンジンではエネルギーのもととなる熱源をシリンダーの外部から得るので内燃機関に対して外燃機関と云われております。熱源の構造はいろいろありますが、分かりやすい一例を挙げればかまどのようなものです。かまがスターリングエンジンの加熱部(Heater Head)であり、かまどのたきぐちから薪をくべて燃焼させ、この加熱部を加熱します。このような簡単な構造ですから、極端に云えば燃えるものは何でも燃料となります。石油などの化石燃料を使わなくても動力や電気を得ることが出来ます。またコジェネレーションシステムを構成すれば排熱も有効に利用できます。

われわれが最も期待している燃料がバイマスです。これについては別にご説明いたします。