スターリングエンジンの歴史

 

 

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誕生:1816

スターリングエンジンは1816年、スコットランドの牧師Robert Stirlingによって発明されました。そして同年英国特許を取得しております。当時は蒸気機関が全盛でしたが、ボイラー事故の多発により安全性の高いスターリングエンジンが利用されるようになりました。図-1はスターリングが発明したディスプレサー型エンジンです。

 

 

-2 改良型スターリングエンジン

創世期:1816-1850年頃

弟のJames Stirlingと共に,エンジンの改良を進め、熱効率も8%から18%と改善され、19世紀後半には数千台が製造されました。図-2は改良型スターリングエンジンの一つです。

 

 

 

後退期:1850-1910年頃

1883G.Dimlerによる4サイクルガソリンエンジンの発明、1893年のR.Dieselによるディーゼルエンジンの発明により、衰退して行きました。

再認識期:1940-1970年頃

オランダのPhilips社はスターリングエンジンの低振動、低騒音に着目し、軍事用の発電機駆動用エンジンを開発。作動ガスに水素やヘリウムを採用することで、熱効率を33-38%まで改善しました。また、GMと提携して自動車用エンジンの開発も行っております。

再開発期:1970-現在

第一次石油危機などを経て、化石燃料に頼らないスターリングエンジンが見なおされ、自動車のエンジン、太陽熱発電、コ・ジェネレーション用エンジン,そして宇宙空間での太陽熱発電、アイソトープを熱源とした発電用フリーピストンエンジンなどが開発されました。日本においては通産省工業技術院および新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDOによるムーンライト計画の一環として『汎用スターリングエンジンの研究開発』が行われました。

需要拡大期:2000-(予測)

世界的な人口増加とエネルギー需要の拡大に伴い、化石燃料の枯渇の危機が叫ばれるようになりました。また石油主体とする燃料の過大消費による大気中の炭酸ガスの増加からくる地球温暖化、更には開発途上国の急速な森林の伐採、焼畑による緑の喪失などで地球環境はまさに破壊に瀕しております。スターリングエンジンは未だ現状のガソリンエンジンほど小型で高性能にはいたっておりませんが、化石燃料を使わずに動力、電力を得られるという特徴を生かし、特に後章に記すように、毎年再生増殖できるバイオマス資源を燃料として有効活用する形での需要が拡大していくものと推察されます。

 

スターリングエンジン応用コレクション

19世紀末から20世紀初頭にかけて、スターリングエンジンはいろいろな製品に応用されました。ここではこれを扇風機に利用した例をご紹介します。

いずれもケロシンを燃料とし、スターリングエンジンを動かして扇風機をまわしています。